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2008年11月12日

●『ウォンテッド』

●『ウォンテッド』★★★★☆

驚異の映像を見せた『ナイト・ウォッチ』のロシア人監督ティムール・ベクマンベトフによるガンアクション映画。
グラフィック・ノベルが原作で、主演は、『ラストキング・オブ・スコットランド』で気弱な医師を演じたジェームズ・マカヴォイ。
共演に、アンジェリーナ・ジョリー(痩せすぎ!)、モーガン・フリーマン、テレンス・スタンプなど演技派俳優を配している。
『ナイト・ウォッチ』の主人公アントンを演じたコンスタンチン・ハベンスキーも出演しているのが、『ナイト・ウォッチ』ファンとしては嬉しい。


冴えないサラリーマンのウェスリー(ジェームズ・マカヴォイ)は、同僚には馬鹿にされ、上司には怒られる毎日。
精神安定剤が手放せず、ストレスは溜まる一方だった。
そんなある日、フォックス(アンジェリーナ・ジョリー)と名乗るひとりの女性と出会い、銃撃戦に巻き込まれる。
平凡な日常は終わりを告げ、フォックスは自分に隠された秘密を知るのだった。


超感覚、曲がる弾丸、傷を治す風呂、予言する織り機など、本作にはコミックにありそうな設定が多く盛り込まれている。
それらの設定は、ファンタジーというよりもサイキック物やスペースオペラのようなSFに近い。
物語の中に悪魔という設定は登場しないし、悪魔について登場人物が語るシーンもない。なので、やはりこれらの設定の背景にある存在は、聖書や神話で語られる神というよりもSF的な宇宙意志の印象を受ける(あくまで、サイキック物やスペースオペラにあるようなSF的な意味でだが)。
まァ、この手の概念は、SFには結構多用されている概念なので、知っている人もいるだろう。
つまり、この世界には人智の及ばぬ宇宙の大いなる意志があり、その理(ことわり)を自ら理解すれば、弾丸は曲がり、織り機が抹殺するべく者の名を織る瞬間を見る事ができるという訳だ。
フォックスが所属し、ウェスリーが連れて来られた『フラタニティ』という組織のボス・スローンは「弾丸は真っ直ぐ飛ぶものだと思っているから、真っ直ぐに飛ぶ。だが、真っ直ぐに飛ぶと知らなかったらどうなるのか?」というニュアンスの事をいう。
これは、『スターウォーズ 帝国の逆襲』で、沼に沈んだX-WINGをフォースで引き揚げる光景を見て、「信じられない」といったルークに向かって、ヨーダが放った「だから、失敗した」というセリフに通じる物がある。
ヨーダは、ルークが小石とX-WINGは違うという考えに対しても、「いいや、違わない。おまえの心の中で違うと思い込んでいるだけだ。思い込みなど捨てなさい」と、固定概念は捨てるべきだと諭している。
サイキック物での超能力も信じる所から始まる。
『フラタニティ』という組織の名前も、ヨーロッパに見られた兄弟会や信心会と呼ばれる民衆による組織の名前である。
組織の成り立ちは、ミサや守護聖人への帰依など宗教的側面も大きいが、その根底にあるのは信心=信ずる心だといえる。
信ずる心が弾丸を曲げるのだとしたら、やはり『ウォンテッド』はSFに近いのだと思えてくる。
正直、映像表現は『ナイト・ウォッチ』の方がインパクトがある部分もあるが、銃撃戦だけでここまでいろいろな映像の切り口を見せてくれたので、差し引きゼロといったところか。
コミックにあるような、弾丸で弾丸を打ち落とすシーンを実写映画で観れるとは思わなかった。
平凡なウェスリーが殺し屋に成長していく様子が丁寧に描いていて分かりやすいが、後半そこまでの丁寧さはどこへやら、突然話が粗くなっていく。
ドンデン返しがあるのはいいのだが、伏線もほとんどなく、訓練され特殊能力を持つ殺し屋たちが、ただのネズミに翻弄されるシーンなども無理矢理決着をつけようとしている感が拭えない。
全てにおいて、特殊能力を駆使して決着をつけてくれたら、アクションや流れが良かっただけに勿体無い。
あとやはり、最後まで気になったのは、主人公の主人公っぽくなさ。殺し屋になっても、一向にカッコ良く見えて来ないというのは問題だろう。
全体的には★3だが、映像に★+1。



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Posted by 今井秋芳 at 12:11│Comments(4)シネマ
この記事へのコメント
主人公がいつまでもカッコよくない、、
確かに、、

僕的には、
同じ初め冴えない役でスタートの「カンパニーマン」はラスト、バリカッコイイですものね、、
Posted by オジオジ at 2008年11月12日 13:33
回復できる蝋風呂。
何よりお肌に良さそうでいいな・・・と思いながらの鑑賞でした。
Posted by サイクロップス好き! at 2008年11月12日 13:45
>>オジさん
『カンパニーマン』懐かしいですね♪
確かに、あっちはカッコ良く見えたのに。
Posted by 今井秋芳今井秋芳 at 2008年11月12日 14:12
>>サイクロップス好き!さん
普通なら蝋人形になるかも(笑)
でも、傷が治るのはいいですよね。
Posted by 今井秋芳今井秋芳 at 2008年11月12日 14:16
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