読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 497人
アクセスカウンタ

2009年02月02日

●『ショーン・オブ・ザ・デッド』

●『ショーン・オブ・ザ・デッド』★★★★★

毎日これといった目標もなく、仕事が終われば、行きつけのパブ『ウィンチェスター』でビールを飲み、昼間からゴミ溜めのような部屋で、親友のエド(ニック・フロスト)とゲームをしたりして自堕落な生活を送っているショーン(サイモン・ペグ)。
そんな生活を送っているため、彼女のリズ(ケイト・アシュフォード)にもフラれる始末(というか、ショーンに彼女がいる方が驚きだが)。
『ウィンチェスター』でビールを呑みながら、失恋の痛手を癒そうとするショーンだったが、街では、それよりも恐ろしい事件が起こっていた。


ゾンビ好きによるゾンビ好きのための映画。ジャンル的には、ゾンビ・コメディー。
ゾンビ映画特有のドキドキハラハラグチョグチョ感がほとんどなく、力まずに、時折「んな馬鹿な!」と突っ込みながら観る事ができる。
そこまでゾンビ好きじゃなくとも、「ゾンビはすでに死んでいる」「ゾンビに噛まれた者はゾンビになる」「ゾンビはノロマ(最近のダッシュするゾンビと違い、昔のゾンビはノロマだった)」など、最低限のお約束だけ知っていれば十分。
タイトルはもちろん、ジョージ・A・ロメロ監督の名作『ゾンビ』をリメイクした『ドーン・オブ・ザ・デッド(Dawn of the Dead)』のパロディ。
タイトルこそ、『ドーン・オブ・ザ・デッド』だが、登場するゾンビは往年のゾンビ映画に登場するゾンビをモチーフとしている。
ダニー・ボイル監督の『28日後...』以降、全力疾走して迫ってくるゾンビが主流となった感があるが、ノロノロと大群で迫ってくるゾンビも、正に生ける屍という感じで薄気味悪い。
作品中では、そのノロさがショーンのボケと巧く絡み合って、ゾンビが街中に溢れ始めているにも関わらず、
ショーンが「あれ?今の……」と一瞬思うだけで全く異変に気づかなかったり、ニュース速報を気にしなかったり、ゾンビをただの酔っ払いやホームレスだと勘違いしたり、
ゾンビに見つかったら最後という緊迫感のある最近のゾンビ映画にはないシュールなシーンを随所で見せてくれる。
テレビで「おい、何かヤバそうなニュースやってるぞ」と思い横を向くと、ゾンビが立ってて、2人して「あァァァ!!」とか、
武器用にレコードを持ち出し、お気に入りやレア物以外で投げていいレコードを選別しながら、ゾンビと戦ったりとか。
その極めつけは、ゾンビの大群がいる中を通り抜けようとするシーン。
今まで多くの人が考えても実践した事のない「もしかしたら、ゾンビの真似したらゾンビに気づかれないんじゃ?」という疑問に答えを出してくれている。
本作は、要所要所で使われる音楽も印象的で、AshのMeltdown、The SmithsのPanic、Grandmaster FlashのWhite Linesなど、選曲のセンスも素晴らしい。
特に、Queenの『Don't Stop Me Now』にあわせてゾンビを殴るシーンは、全てのゾンビ映画の中でも屈指の名シーンではないだろうか。
コミカルな演出の多い本作だが、ゾンビを巡る家族や友人との絆、リズとのラブストーリー、そしてショーンの自立なども描いており、笑えるだけではないところに制作者側の計算された巧さを感じた(小道具の花束や煙草など、伏線の回収もしっかりしている)。
ストーリー的にも映像的にも、スプラッタなシーンは他のゾンビ映画などに比べてほとんどなく、コメディとしても、ゾンビ映画としても完成度の高い本作なので多くの人にオススメしたいところだが、
終盤のパブのシーンで唯一といっていい内臓系のシーンがあるので、スプラッタが全くダメな人には難しいかもしれない。
『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』でも一部のスプラッタシーンで同じような事を感じたので、そこが少し残念といえば残念だが、
本作の場合「それがゾンビ映画だ!」といってしまえばそれまでだろう。
わかっていた事だが、本作は最初から最後まで、ゾンビ愛、いやロメロ愛に満ち溢れている。
ラストがハッピーエンドなのも、この作品らしくてGOOD!



同じカテゴリー(シネマ)の記事画像
May the Force be with you!
ワールズ・エンド
生ける屍
シネマレビュー一覧(2012年更新)
エピソード7!!
リベンジ
同じカテゴリー(シネマ)の記事
 May the Force be with you! (2014-05-04 18:14)
 ワールズ・エンド (2014-04-27 23:41)
 続編制作決定!! (2014-01-12 18:00)
 生ける屍 (2013-02-03 21:46)
 シネマレビュー一覧(2012年更新) (2012-12-31 23:59)
 エピソード7!! (2012-10-31 12:45)

Posted by 今井秋芳 at 00:40│Comments(8)シネマ
この記事へのコメント
デッドライジングを思い出しました。あれは映画をゲーム化したような感じでしたが、
さらにそれを映画化してみたら面白いだろうなあとか思ってます。自分は怖いの苦手
なんですが、これなら見れるかな。でもモツ注意ってのが怖そうで躊躇してしまいます。
Posted by こみや at 2009年02月02日 01:34
これは面白かったですね。
特に前半のボケっぷりと、DVD特典(?)の後日談のブラックさが。

個人的には主人公の両親は生きてて欲しかったですけど。
Posted by 白川嘘一郎 at 2009年02月02日 10:23
この映画、いかにもなイギリスノリのユーモアやギャグが大好きです!!
特に、パブでの「ピーナツ食べる?」に至る流れとか・・(笑)。
アメリカ人には作れないよなあ、とか思いながら見終えたの覚えてます。
Posted by あずたか at 2009年02月02日 17:59
DVDで観ました!
ロメロ作品とボイル作品の次に好きな(ゾンビでコメディなら一番)作品です。
ビルレイがいい味出してます。声も野沢那智さんやし
Posted by オジ at 2009年02月04日 07:39
>>こみやさん
メガネがゾンビに捕まった時に
しばらく目を閉じておくといいかもしれません(笑)
Posted by 今井秋芳 at 2009年02月08日 10:57
>>白川さん
どんなジャンルでも愛のある仕事というのは
見ていて気持ち良いですよね。
Posted by 今井秋芳 at 2009年02月08日 10:59
>>あずたかさん
確かにイギリスっぽいシュールさがありますね(笑)
Posted by 今井秋芳 at 2009年02月08日 11:00
>>オジさん
そんなにゾンビ物を!?(笑)
最近のゾンビは走るんで緊迫感がありますよねえ。
Posted by 今井秋芳 at 2009年02月08日 11:03
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。