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2012年01月13日

●『イントゥ・ザ・ワイルド』

『イントゥ・ザ・ワイルド』

冒険家ジョン・クラカワーのベストセラー小説『荒野へ』を原作に、思春期の若者の青春ともどかしさを鮮烈に描いた作品。
監督は俳優のショーン・ペン。
本作は、パームスプリングス国際映画祭で監督賞、ゴールデングローブ賞で挿入歌『Guaranteed(マイケル・ブルック、エディ・ヴェダー)』が歌曲賞を受賞した。
主演は、『ガール・ネクスト・ドア』や『スピード・レーサー』で爽やかな主人公を演じたエミール・ハーシュ。

1990年の夏。大学を卒業したばかりのクリスは、全てを投げ捨て、古びた車で一人旅に出る。
やがて車を捨てたクリスは、アリゾナからカリフォルニア、サウスダコタへと自分の足で移動を続け、アラスカの荒野を目指す。
彼は何を思い、何を求めて一人旅に出たのか。そして、彼の旅の果てには何が待ち構えていたのか。

まるで、ドキュメンタリー映画のように、物語はスクリーンに様々な人との出会いと別れ、長い旅の過程で広がる美しい自然を淡々と描き出していく。
それもそのはずだ。
本作は1992年にアラスカの荒野で死体となって発見された若者クリストファー・マッカンドレスの人生を追った実話を元に作られている。
多感な年齢で誰もが思う「自分の人生」の意味。
生きていくという事は戦いや苦難の連続で、自由や愛などと甘い事ばかりをいっていたら一人では到底生きていけない。
人生は、荒野のように無情で厳しい現実を人々に思い知らせてくれる。
主人公のクリスもまた、若さ故に全て捨て、若さ故に無謀な旅に出発し、若さ故にその命を落とした。
その旅で彼が何を見出したのかは語られない。
人生の戦いから逃げ出した逃亡者と取るか、自由を求めて自分の足で踏み出した挑戦者と取るか、その判断も観る人によって様々だろう。
しかし、どちらを取ってもいえる事は、人は決して孤独ではないという事だ。
この豊かな文明社会の中でさえ、人は自分が孤独だと思い込んでいるだけで、一人の人間の人生には実に多くの人が関わり、多くの想いが共有されている。
人生とはそうやって人と人との関わりの中で育まれたその人の足跡に他ならない。
死の間際、クリスが書き記した言葉がある。

Happiness only real when shared.
「幸福は、誰かと分かち合った時にだけ本物になる」

本作は、その言葉の意味を改めて、現代に生きる我々に気付かせてくれるだろう。
そして何より、クリストファー・マッカンドレスの魂と共に荒野=人生を前に踏み出す勇気を与えてくれる。



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Posted by 今井秋芳 at 19:31│Comments(4)シネマ
この記事へのコメント
今井監督さんは、そういう風に思って、生きてるんですかね…??

それならイイんですけどね…。
Posted by まりあん at 2012年01月13日 20:49
私も見ました!
色んな感情が沸き上がり涙が出ました。

主人公の方の演技が素晴らしかったです。

映像も綺麗で好きです♪
Posted by FUMIKA at 2012年01月28日 15:45
>>まりあんさん
「監督とは孤独なものだ」と誰かがいっていました。なるほどなと。
Posted by 今井秋芳 at 2012年02月20日 00:04
>>FUMIKAさん
観ているとはさすがですね。
自分探しの旅に共感する人は多そうです。
Posted by 今井秋芳 at 2012年02月20日 00:05
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