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2008年08月11日

●『ダークナイト』

●『ダークナイト』★★★★★

前作『バットマン ビギンズ』と同じクリストファー・ノーラン監督による新バットマンシリーズの2作目。
配役も、主人公のバットマン=ブルース・ウェインにクリスチャン・ベール、ウェインが愛する女性レイチェルにマギー・ギレンホール、ブルースを助ける2人の理解者アルフレッド、ルーシアスにマイケル・ケイン、モーガン・フリーマンとこちらも前作と同じ布陣。
物語は、善と悪や人の心の光と闇を軸に、「正義とは何か?」「何が正しくて、何が過ちなのか?」という我々が持つ倫理観へ最初から最後まで問いかけてくる。
それは、バットマンの苦悩でもあり、戦い続ける理由でもあるため、観る者は、その問いかけにどのような答えが出されるのかと思いながら本作のラストへ向かう事となる。
そのラストシーンで、本作が出した答えはハッピーエンドではない。
しかし、観る者を唸らせるだけの決意を秘めた答えであったといわざるをえない。
それ程、その答えに至るまでの脚本には深みがあり、難しい脚本に説得力を持たせた役者たちの演技も素晴らしかった。

これ程までに《正義》の核心に迫ったヒーロー物はないのではないだろうか。
何故なら、ヒーロー物において《正義》を否定する事は、ヒーローの死を意味するのだから。
しかし、本作では、あえてその禁断の領域に足を踏み入れている。
ジョーカーという道化を登場させる事によって…。
故ヒース・レジャー演じるジョーカーの狂気と混沌を体現した存在感は、ゴッサムシティを先の見えない闇の中に引き込むに十分で、バットマンも彼を取り巻く人々もその闇の中へと引き込まれていく。
昨日まで善人だった人も、今日善人だとは限らない。
人の心は脆く、切っ掛けさえあれば容易に闇に堕ちていくのだ―――本作は、そういっている。
だが、例え人の心が脆くとも闇に屈してはならない。
闇の中に引き込まれても闇に染まらない心を持ち続なければならない。
同時に本作は、そういうメッセージも発している。

正義に対する苦悩や迷いを巧みに表現したクリスチャン・ベール

善から悪に堕ちていく人の心の変化を恐怖と共に表現したアーロン・エッカート

狂気と悪に彩られた犯罪者ジョーカーにリアルな生を与え、まるでそこにいるかのような存在感を表現したヒース・レジャー

この3人なくして『ダークナイト』はここまでの作品にならなかっただろう。
特に公開前やプレミアを観た人から、ヒース・レジャーのジョーカーが素晴らしいという話をよく聞いた。
ジャック・ニコルソンのジョーカーも嫌いではない自分としては、「素晴らしいっていってもそこまでじゃないんじゃ?」と思っていた。
しかし、本作を観て、その考えが過ちであった事がわかった。
けたたましい笑い方、落ち着きのない仕草、癖のある喋り方、全てが圧倒的な存在感を持っており、全てがヒース・レジャーでなければ演じきれなかったと思う。
そこには、紛れもなくジョーカーという犯罪者がいた。
そう感じられたから尚更、彼の死によって、『ダークナイト』に続く作品で、ジョーカーの姿を見れないのは残念でならない。

ヒーロー物の枠を超えたクライムアクションの傑作が誕生した。



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Posted by 今井秋芳 at 00:18│Comments(2)シネマ
この記事へのコメント
「ダークナイト」、
なかなかの傑作ですね。
Posted by kemukemu at 2008年08月21日 19:27
kemukemuさん、こんにちは。
そうですね。人物描写のストーリーの流れも破綻していないのが素晴らしいです。
最後にジョーカーを生かしておいた部分が今後に影響しそうですが。
Posted by 今井秋芳今井秋芳 at 2008年08月21日 20:05
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