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2008年08月22日

●『ヴィレッジ』

●『ヴィレッジ』★★★☆☆

マイケル・ナイト・シャマラン監督作品。


1897年―――アメリカ、ペンシルバニア。
そこに佇む小さな村には、ある言い伝えがあった。
それは、村の周囲を取り囲む森へ入ってはならないという事。
森には、古くから怖ろしい《何か》が棲んでいるといわれていた。
村人たちは、その掟を守り続けてきていたが、ある日、平穏な村で起こった事件によって、掟が破られた事を知る。
果たして、誰が掟を破ったのか?
そして、森に棲む《何か》の正体とは…。


常に何かの影に怯えて暮らす村人たちの姿が、いやがおうにも不安感をかきたてる。
その不安の中、勇敢な少女アイヴィーと共に、観る我々は次第に村の謎の核心へと迫っていく。
観た後は、「何だかなぁ」という感想だったもが、よく考えるとこの映画の観方を間違っていたのかもしれないと思った。
予告編や配給会社の宣伝ではオカルト色が強く、シャマラン監督お得意の超常現象をテーマにした内容であるかのように謳っていたが、この作品はオカルトやホラーでもなければ、超常現象ものでもない。
『ヴィレッジ』とは、ミステリーの体裁をとったヒューマンドラマである。
観ればわかると思うが、オカルティックな要素は皆無といっていい。
これは、そのような作品だと思わせるように宣伝をした人間の、明らかなミスだといえよう。
確かに、ホラーや超常現象を謳い文句にすれば、お客さんも引っかかるかもしれないが、そうやって観に来たお客さんは、おそらくほとんどが失望して帰るはずだ。
批判している大半の人が口にしている「オカルトじゃなくてガッカリした」という感想を聞いても、その宣伝が間違っていた事がわかるだろう。
それは当然だ。
なぜなら、この作品は、アイヴィーという少女とそれを取り巻く村人たちとの人間関係のドラマなのだから。
そういう側面から観れば、この作品はとても上質な物語であると思う。
シャマラン監督は、元々人間ドラマを描くのがうまい監督である。
『シックス・センス』でも、コール少年とマルコム(ブルース・ウィリス)の関係やその周囲の人間たちとのドラマがあるからこそ、オチが引き立っている。
アイヴィーを演じるブライス・ダラス・ハワードをはじめ、ホアキン・フェニックス(「グラディエーター」)やエイドリアン・ブロディ(「戦場のピアニスト」)の抑えた演技がいい。
本作は、人間ドラマ以外に映像の色彩やカメラワークも凝っている。
劇中では、赤が不吉な色とされて効果的に使われている。『シックス・センス』でも、赤は霊との関係を暗示する時に使われており、シャマラン監督自身も赤は特別な色だといっている。
過去のシャマラン監督作品や宣伝文句などの先入観を捨てて観て欲しい作品。
そこには、村人たちの愛と悲しみと孤独が息づいている。



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Posted by 今井秋芳 at 12:21│Comments(4)シネマ
この記事へのコメント
コレは良くも悪くもシャマラン節全開の映画でしたね
Posted by noguard at 2008年08月22日 17:53
シャマラン監督の作品はラストでどんでん返しというものが多いですが、この作品もその一つですね。
主人公の女性が盲目という設定が活かされていたと思います。
後半に進むにつれて色々と納得したり…
少し考えさせられる作品でした。

CMでは思いきりホラーっぽさを強調していたので、
あれを観て期待していた人は肩透かしを食らっただろうなあと思います。
Posted by 細雪 at 2008年08月22日 23:43
>>noguardさん
『サイン』とか『ハプニング』に比べると、しっかりした作品ですね。
「それはないだろ~」という理不尽さもないし(笑)
Posted by 今井秋芳今井秋芳 at 2008年08月23日 12:26
>>細雪さん
そうですね。いろいろ深い作品だと思います。
ホラーを期待すると完全に肩透かしを食らうこと間違いないですね。
Posted by 今井秋芳今井秋芳 at 2008年08月23日 12:28
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